考え方を変えるために、環境を整える、という視点

人の「認知」というのは、非常に頑固なものだと、常々思います。

ここで言う「認知」とは、「その人の物事の捉え方」であり「考え方」であり、「世界をどう見ているか」そして「出来事に対して、どう反応するか」でもあります。

認知の性質を理解するために、よく「コップに入った水の話」が出されます。

コップの中に半分くらいの水が入っているとき、ある人は「半分も入っている」と感じ、またある人は「半分しか入っていない」と感じます。

この両者の認知の違いは、物事に対する楽観的さ・悲観的さに関わり、生活の中でのストレスの大小にも影響を及ぼします。

認知は中々変えられない

「物事を悲観的に見てしまう」と自身でそれを認識していたとしても、「それを明日から変える!」なんてことは、不可能に思える程、難しいものです。

例えば私たちが本を読んでいて、とても素晴らしい考え方に出会い、感銘を受けたとします。

読んでいる瞬間は、まさしく自分の頭の中に、書かれている考え方がインストールされていくような、そんな感覚を持つこともあります。

しかし、本を読み終え日常的な生活に戻っていくと、次第にその「考え方」は薄れていきます。そうして元々持っている自分の考え方に戻っていきます。

考え方というのは、きっと一朝一夕では変わらないのだと思います。
どんなに的を得たアドバイスを受けても、どんなに正しい論理に出会ったとしてもです。

事実が、認知を変える

こう言ってしまえば身も蓋もないのかも知れませんが、認知を変えてくれるのは「事実」だと思っています。

ポジティブで素晴らしい考え方は、ポジティブで素晴らしい出来事が起こった時に、インストールされます。

楽観的で不真面目な考え方は、ネガティブで悲劇的な出来事が起こった時にこそ、変わっていきます。

結局、人の認知・考え方を変えてしまう力を持つのは、「考え方そのもの」ではなく「出来事」であり「事実」なんじゃないかなと思います。

行動が、事実を変える

事実を変える力を持っているのは、行動です。
自分の行動だけではどうしようもないこともありますが、どっちに転ぶにしても、行動は事実を変えます。

事実が認知を変えてくれるとしたら、行動が事実を変えます。

「行動 → 事実 → 認知」の順で変わります。
考え方を変えたければ、事実を変えるために、まず行動を起こす必要がある、ということです。

環境が、行動を変える

ただ、ここで難しいのは「認知のゆがみ」があると、行動にも影響してしまう、という所です。
悲観的な考え方であれば、行動も消極的になります。楽観的な考え方であれば、行動も積極的になります。

事実を変えるための行動が、その人の認知の影響を受けるために、よくないループを引き起こしてしまいます。

(よくない)認知 → (よくない)行動 → (変わらない)事実 → (よくない)認知 → ・・・

このループを抜けるために、重要なのが「環境の整備」だと思っています。
認知は行動に影響を与えますが、環境も行動に影響を与えてくれます。

考え方に関係なく行動意欲を引き起こすような環境を作ってみると、不思議とすんなり行動に移せることがあります。

認知 → (環境) → 行動 → 事実 → 認知・・・

環境の整備が、認知とは関係なく行動を起こさせ、事実を変えていくイメージです。

まずは環境を整えることから

「その人を支援するには、まず環境を整えることから」

自分が仕事をする上で、最も重要だと思っている原則です。

その人を変えたければ、それが考え方であっても行動であっても、まずは環境にアプローチする。
環境が、考え方や行動の引き金になっていると、仮定して考える。

認知や行動習慣は、中々変えることはできないけれど、環境は比較的簡単に変えられます。そして、何より色々試せます。

自分を変える、何かを変えるファーストステップとして、「環境を整える」という視点は、とても重要なものだと思っています。

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ひばち
ひばち
「行動の整理」「モノの整理」「思考の整理」という3つの整理を主軸に、日々感じたこと、考えたことを呟いていきます。 タスク管理の勉強会 TaskFreaks!!主催。

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